ハンガリーで開催されているF1はモナコのレースと類似しています。それには理由があり、ハンガリーでF1を開催しようと立案した人物がモナコのサーキットを参考にすれば興行として成功することを確信していたためです。モナコサーキットの特徴としては長いストレートのコースと低速で進まなければいけないカーブのあるコースで構成されているシンプルなサーキットです。ハンガリーのF1サーキットもそれを参考にしていることがよくわかりますが、モナコとは気候が違うため全く異なるレース展開を見せています。モナコは地中海沿岸にあるのに対し、ハンガリーは内陸部にあってほぼヨーロッパの中央です。そのため気温が高い中レースが開催されます。気温が違うだけでも戦略が大きく変わるので、ドライバー個人の技術というよりF1チームとしての力が求められます。
真夏開催であることの厳しさと戦略の駆け引き
ハンガリーで開催されるF1レースで一番の見どころとなっているのは、狭いコースで先を進んでいるドライバーをどう抜いていくかがポイントです。真夏開催で気温も高い中のレースとなるため、エンジンを回し続けると冷却が追い付かずマシンが動かなくなってしまいます。しかし、無理をしなければ先行のマシンを追い抜くことも難しいので、チームとしての戦略をどう組み立てるかが重要になってきます。また、難しいコースレイアウトではありますが、戦略的なうまさを含めた歴史的な名勝負が繰り広げられている場所でもあり、同じコースレイアウトのモナコと比べてもそん色ない人気を誇っています。さらに、ヨーロッパの中央に位置していることもあるので、各国から人が集まる場所としてもハンガリーのF1は人気を誇っています。
F1だけではないハンガリーの魅力
せっかく日本からハンガリーまでF1観戦に出かけるというのなら、観光もしておくのが良いでしょう。ハンガリーにはドナウ川や世界遺産に登録されている名所が多くあるので、旅行をするだけでも楽しい場所となっています。特に世界一美しいと言われている国会議事堂は見ておくと良いでしょう。ハンガリーは日本のおよそ4分の1程度の国土しかありませんが、移動しやすく名所も多い良い国です。F1のテレビ中継で見ていた景色と実際に生で見る景色というのは全く異なるものなので、せっかくツアーなどを利用してハンガリーを訪れるのであれば観光しない手はありません。また、F1レースを生で見る迫力はテレビ中継では味わえないものでもありますので、音や速さや駆け引きを体で感じることが出来ることも生観戦の魅力です。